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空室率を下げる4つの方法

賃貸オーナー向け情報

今までは「借りたい人>賃貸物件」という賃貸物件が足りない状態が高度成長期から続いている形でしたが、近年では人口減少と賃貸物件の供給過多により、「借りたい人<賃貸物件」という逆転現象が起きております。この流れは今後も続くようです。
 賃貸物件を保有されている方は建物が古くなるにつれ、空室に悩むことが多くなりますが、空室に対して有効な対策にどのようなものがあるか説明します。
 基本的な考え方として、「できるだけ今の賃料を維持する」ことを考えるべきです。一度下げた賃料は再び上げることは難しいですし、賃料を大幅に下げた場合、借主の属性が低下することも考えられるからです。賃料を下げるのは最終手段と考えましょう。対策としては・・・

1. 室内外の設備の充実やリノベーション

物件そのものの魅力(戦闘力)を高めることが重要です。空室になった時に原状回復工事は当然行われますが、それはあくまで賃貸を開始した時の状態に戻すだけですので、今の時代に即した物件に設備や間取りをバージョンアップすることを考えなければなりません。築年数が古くなればそれだけ競合物件が増えますし、設備や間取りが昔ながらのものであれば、新しい入居者を確保するのが難しくなります。間取りはLDKの人気が高く、DKタイプのものは1部屋つぶしてLDKにリノベーションすると効果が高いでし、設備ですと給湯器がバランス釜であったり、トイレが和式であったり、室内に洗濯機置きがないという物件ではもう見向きもされないのではないでしょうか。(そこまで古いと建替えも検討する必要がありますが)今と昔を比較するとエアコンは最初から設置されている物件が多いですし、ファミリー向けの物件では追い炊き付き給湯器も人気が高いです。またセキュリティ意識の高まりからモニター付きインターホンなども人気です。近年では宅配ボックスなどあると重宝されますね。これらの対策を行って可能な限り現状の賃料を維持できるよう努めるのが望ましいです。デメリットとしてはまとまった費用が必要なので、金銭面の手当てや、費用をかけたからすぐに入居者が確保できると決まっているわけではないので、踏ん切りがつきにくいかもしれません。

2. 初期費用を抑える

これは物件を借りるときの費用を抑えて入居しやすくする方法です。一般的に不動産を借りるときには敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料・鍵交換費・保証会社保証料等の初期費用がかかり、借主にはそれなりにまとまった費用が必要になります。これらの費用負担を少なくして、契約をしやすくするのが目的です。理想を言ってしまえばホテルのように宿泊料(賃料)のみで貸し出しが出来ることですが、さすがにそれは通常ではできないので、例えば礼金の廃止・賃料のフリーレントを設定したり、保証会社の保証料や鍵交換費の負担を代わりにもったり、保証会社を付帯する代わりに敷金を減らすなどが考えられます。デメリットは貸主側にも金銭面の負担が必要なことです。短期で契約を解約された場合に手当てを考えておく必要があります。

3. 賃貸条件を緩和する

これは貸し出しをする条件を今よりも緩和する方法です。例えばペット飼育を可能にする、高齢者を応相談にする、事務所使用を認める、DIYを認める、などが考えられます。貸主は費用がかからずにできる対策ですが、今まで認めてこなかったことを認めることになりますから、今まで住んでいる方からすると場合によっては不公平と思われたり、臭いや騒音などが新たに発生したりする可能性がありますので、それらの問題が発生しないように手当を考えなければなりませんし、解約時に原状回復費用が想定していたよりかかってしまう可能性もありますので注意が必要です。

4. 賃料を下げる

これは冒頭でもお伝えした通り、最終的な手段になります。これは費用がかからずにすぐにできるのがメリットですが、一回下げた賃料は再び上げることが難しいです。また下げる金額によっては入居者の属性(質)が下がることも考えられますし、今まで住んでいただいている方も順次値下げを行わざるを得ませんので、長期的にみると収入的ではマイナスになるのではないでしょうか。

以上のようなことが考えられます。これらを複合して対策したり、様子を見ながら追加で行なったりもできます。現状では神奈川県で賃貸物件が成約までかかる日数は平均して4か月弱かかるといわれているようです。よく仲介する不動産屋が頑張っていないといわれることもありますが、物件そのものの魅力や条件が整っていなければ成約に結びつけるのは難しいので、募集する賃貸物件の状況をよく見極めて依頼しましょう。

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