コロナ禍においてテナントの解約や、収入が下がったことで住んでいる家賃を抑えるために引っ越したり、またはリモートワークが可能になり郊外へ引っ越したり、賃貸借契約の更新(または再契約)を待たずに中途解約をして退去するケースも増えていることと思います。

今回はこの借主側からの中途解約について説明したいと思います。

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中途解約は法的にどうなっている?

賃貸借契約上、中途解約ということは借主側にはよくあることかと思いますが、そもそも法的にはどのようなことになっているのでしょうか。

一般的な契約方式となっている普通借家契約においては、「貸主から途中解約は出来ないが借主からは出来る」と思われている方が多いですが、実は普通借家契約の基本では、貸主も借主も、契約途中で解約する権利はないので、本来ならば途中で解約することはできないことになります。

借主寄りに思われる借地借家法にも、そのような記述はありません。

でも実際は中途解約をして契約を解除しています。

それはほとんどの賃貸借契約書(特に居住物件)には慣習的に「借主の途中解約を認める記述」が入っているから可能になっています。

居住用物件でもテナント物件でも、「借主の途中解約権」を居住用なら1ヶ月前とか、テナント物件なら3ヶ月前とか特約として記述し認めているケースが多いです。

現実的に考えれば、居住用物件に住む借主が2年契約したとして、いつ引っ越さねばならない事情が生じるか分からないのに、「途中の解約は一切認めない」というのは不都合で、その条件では安心して借りることができないので、契約書に特約として入れる慣習がいつしか出来上がっていたのではないかと思います。

定期借家契約においては事情が異なる

しかし定期借家契約においては事情が異なりますので気を付けてください。

定期借家では、居住用物件の場合は、借主に「途中解約権」を認めています。
条件は、建物の床面積が200㎡未満で、転勤・療養・親族の介護その他やむを得ない事由のとき1ヶ月前の通告で解約できる権利を借家法において認めています。
これは特約に書かれていなくても、借主が有する権利になります。

でもこの権利は居住用だけで、店舗・事務所のテナント物件には適用されません。

アメリカの賃貸借契約では、居住用であっても途中解約を認めていないケースが多いようです。
日本と違うのは、契約期間が日本と比べて短め(半年など)であったり、転貸(借主が他の人に貸すこと)を認めることが多いようです。
日本では「家具付きで転貸OK」という貸し方は普及しないと思いますので、「途中解約を認める」という慣習で運用することは今後も続くと思います。

この記事の監修・運営
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