皆さんは土地の価格についてどのような考え方があるか考えたことはありますでしょうか。ここ大船・鎌倉でも人気と不人気のエリアがありますし、タダでも欲しくない土地もあります。今回は土地の評価はどのような考え方で行われているかを解説します。

まず土地の評価をするときに必須の条件となるのは、建物が建てられるかどうかになります。この建物が建てられるかどうかで大事なことは、その土地が建築基準法上の道路(一部例外あり)に最低でも2m以上接しているかどうか、その土地が重要になります。当然、水道や下水道などの給排水管も必要ですね。また、特殊建築物や大規模の建物(マンション等)は道路の幅員や、道路に接している距離(間口)をさらに多く必要になります。さらに、用途地域と呼ばれる線引きで市街化区域に入っているかどうかも重要です。基本的に市街化調整区域と呼ばれる区域には一部の建物を除いて建物が建てられません。

建物が建てられないということはその土地を有効利用することが著しく難しくなり、土地の価値としては見出しにくくなります。実際にお考えいただくとほとんど使い道がないことがお分かり頂けるかと思います。利用できたとして・・資材置きや家庭菜園くらいでしょうか。

次に建物が建てられることを前提として、接道条件(道路は公道か私道か、幅員や間口)、土地の形状(道路と同じ高さなのか、整形地なのか、立地条件(人気のエリアか、近くにゴミ処理施設等の嫌悪施設があるかどうか)、安全性(土砂災害や洪水のリスクがあるかどうか)などを勘案して評価が形成されていきます。ここでは詳しい評価方法についての説明は省略しますが、考え方としては以上のようなことが考えられます。

当然、崖の下や、標高の低い土地は災害が起きやすいので避けたいでしょうし、駅から徒歩5分以内だと利便性が高いので好まれる方が多いですね。

これらの考え方から多角的に評価をして、評価額を算出していきます。
ここで一つたとえ話をしましょう。細かな評価の方法は置いといて、何も手を付けていない山、畑と、一般的な宅地で比べるとこんなイメージかと思います。

山 =  5,000円/㎡(このままでは何も有効利用できない)
畑 = 20,000円/㎡(宅地にするとしてもライフラインなどの整備が必要)
宅地=100,000円/㎡(建物は基本的にすぐ建てられる)

例えばこんな評価が出たとして、山や畑を宅地にするには宅地造成などの工事が必要になるでしょうし、道路などの整備も行わなければなりません。そのため、評価がとても低くなります。もしこれらの土地を同じ価値としてみる場合は1㎡の宅地=5㎡の畑=20㎡の山というようになります。土地が大きい=価値が大きいということではないんですね。

土地の評価は相続の事を考えれば、土地の評価が高ければ相続税も高くなってしまいますので、土地の評価を下げる方法を考えますし、売却や有効活用を考えれば評価を高める必要があります。全く利用価値のない土地であれば何かのタイミングで売却できるのであれば売却するに越したことはありませんし、保有する土地の面積が場合によっては大幅に減ってしまうかもしれませんが、有効活用がしやすい土地に買い替えることで、より収益が増えることも可能になるかもしれませんので、しっかりと見極めることが大事です。

私たちはそれらを最適化するお手伝いが出来ます。お気軽にご相談ください。